この病院の中庭には、何種類もの季節の花が植えられていて春夏秋冬綺麗だと噂で聞いたんだけど……。
「うわぁ……」
噂通り、とても綺麗な中庭だった。
紫陽花はもちろん、色とりどりの花が咲きあたりはまるで花畑のよう。
初めて中庭に来たわたしは、ともすれば走りだしたい気持ちを必死に抑えてあたりをきょろきょろと見渡す。
こんなに綺麗なところなんだったら、もっと早くに来てれば良かった……。
梅雨のこの時期。珍しく青空が顔をのぞかせていて、色んな人たちが中庭に集まっている。
目を輝かせて中庭を見回す女の子。
仲がよさそうに肩を寄せ合うカップル達。
ベンチに腰掛け会話をする患者さんとその家族。
和やかなその雰囲気に思わず笑みがこぼれると、今まで一言も発さなかった先生が穏やかな笑顔をこちらに向けた。
「綺麗でしょ?」
「はい!」
思わず声を張り上げて頷くと、先生はクスクスと笑う。
「連れてきてよかった。……笑美(エミ)に感謝しなきゃね」
「笑美さん……ですか?」
「うん。笑美がさ、陽花ちゃん絶対ここが好きになるから連れて行ってあげてって」
「そうなんですか」
笑美さんは、佐倉先生の恋人。
とっても美人な看護婦さん何だけど、すごく元気がよくて面白い。
意外にドジなところもあって、1日に1度は婦長さんに怒られていることは病院内ではちょっとした恒例行事になっている。
笑美さんは、わたしが入院した当初から何かとわたしのことを気にかけていてくれて忙しいのにちょくちょく遊びに来てくれる。
「うわぁ……」
噂通り、とても綺麗な中庭だった。
紫陽花はもちろん、色とりどりの花が咲きあたりはまるで花畑のよう。
初めて中庭に来たわたしは、ともすれば走りだしたい気持ちを必死に抑えてあたりをきょろきょろと見渡す。
こんなに綺麗なところなんだったら、もっと早くに来てれば良かった……。
梅雨のこの時期。珍しく青空が顔をのぞかせていて、色んな人たちが中庭に集まっている。
目を輝かせて中庭を見回す女の子。
仲がよさそうに肩を寄せ合うカップル達。
ベンチに腰掛け会話をする患者さんとその家族。
和やかなその雰囲気に思わず笑みがこぼれると、今まで一言も発さなかった先生が穏やかな笑顔をこちらに向けた。
「綺麗でしょ?」
「はい!」
思わず声を張り上げて頷くと、先生はクスクスと笑う。
「連れてきてよかった。……笑美(エミ)に感謝しなきゃね」
「笑美さん……ですか?」
「うん。笑美がさ、陽花ちゃん絶対ここが好きになるから連れて行ってあげてって」
「そうなんですか」
笑美さんは、佐倉先生の恋人。
とっても美人な看護婦さん何だけど、すごく元気がよくて面白い。
意外にドジなところもあって、1日に1度は婦長さんに怒られていることは病院内ではちょっとした恒例行事になっている。
笑美さんは、わたしが入院した当初から何かとわたしのことを気にかけていてくれて忙しいのにちょくちょく遊びに来てくれる。

![光の中のラビリンス[仮]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.790/img/book/genre7.png)