からんからん、と音をたてて銀が落ちていく。ぽたりぽたり、と赤が落ちていく。 呆然としていると、ナイフを落とした彼が痛みに顔をしかめた。あたしは迷った挙げ句、上の服を脱ぐ。 「おい…何やってる。」 「手、上げて。」 はあ?と言う顔をしながらも、彼は少し腕を上げた。 キャミだけになったけど、仕方ない。別に減るものでもないし。あたしは脱いだ服を縦にまとめ、彼の手に巻き付ける。