なんて冷たい体温なんだろう。けどそれは微かに感じるだけで、あたしも冷たくなってるのだと気付く。


でも、きっとこの人は心まで底冷えしているのだろう。


雨が、弱まってきた。

ふと足元に目をやると、泥と水で汚くなっていた。赤い色も滲んでいて、どこかで怪我をしたのだと知る。


というかこの人、どうして1人で追いかけて来たのだろう。

仲間に連絡するとか…あ、そうか。


信頼してないんだ。誰も。