ぬき足、さし足、しのび足。 僕は、音もなく 女の子の側から離れる。 『 一人ぼっちにしないでね 』 女の子が前に言った言葉が ちょっとだけ 僕の心の中の「カゲ」を チクチクとさせる。 だけど、でも、大丈夫。 直ぐに、戻ってくるから 待っててね。 僕のこと、待っててね。