「じゃぁ何故、ステージに立つ」

人目に晒されるのを嫌がるなら、ステージに立つなんて、ありえないはずだ。

「この子の為に、お金が必要だった。返り血を浴びた私を、マスターが助けてくれたの。ステージに立つことを条件に、顔を隠して住み込みで働かせてくれたわ」

ヒツキはお金を稼いで、萌の為に整形手術をしようとしていた。

なのに何故、殺人依頼をする様になってしまったんだ。

「人を……殺すように命じる必要は無かっただろ……」

「不愉快だったのよ」

ヒツキが僕を睨む。