文月が成仏出来なかったお陰で犯人がバラバラな殺人事件が真犯人が居る連続殺人事件だという事が解った。

真犯人を捕まえて執行人を終わりにする。

『人の役に立ったの初めてだな。死んでからだったけど経験できてよかったわ』

礼を言うべきなのか、とても悩む。

文月のお陰で事件を発生させる原因のBARに侵入することが出来た。

だが、それは罪人の文月にとって僕たちに協力するのは真栄城への償いでもあり、当たり前の事だと思っている。

『あの……刑事さん?』

微笑んでいる文月を見れず、星空をぼんやりと眺めながら悩んでいると、文月が焦った声で僕を呼んだ。

「ん?」

助手席の文月を見ると、元々透けてはいたが、更に透明に近づいていた。