「いや、怖くはない。ただ見えているのが不思議で少し動揺しているだけだ」 火茂瀬は子猫を地面に降ろす。 子猫は高い声で再び鳴くと、どこかへ行ってしまった。 子猫の歩く後ろ姿に手を振ると、僕らは再び歩き始めた。 僕にも幽霊が見えるようになった。 もしかしたら萌を見つける事が出来るかもしれない。 ……いや、死んだなんて考えたくはない。 萌はきっと何処かで生きている。 「お、もう来てる」 火茂瀬の声で真栄城が殺されたパーキングエリアに1人の男が立っているのに気付く。