「あれ、梓さん見えるんですか?」 火茂瀬は目を丸くして僕の目を見る。 「か、完璧じゃないが、透けて……見える」 目を擦っても真栄城が見える。 「多分、俺の霊力が移ってるんじゃないスかね?」 半透明の真栄城から視線を外すと、辺りには彼女と同じ様な半透明の幽霊たちが浮遊していた。 「他にも見える……」 僕の前を通り過ぎた幽霊と目が合った。 「っ……」 暗くても青白い半透明の幽霊はよく見える。