そして、あっという間に調律した蒼空。
弾いてみた感じ音もキッチリ合ってる。
「サンキューな蒼空!」
「そんな大したことじゃねーからっ」
なんとなく笑ちゃんが蒼空に惚れた理由わかってきた。
きっと、さりげない優しさが好きになったんだろ。
確かに蒼空と一緒にいると、気の使える優しいヤツって感じだし。
蒼空なら笑ちゃんのこと幸せにしてくれるだろうな、絶対。
「よし!じゃあ、発表まであと少し頑張りますかっ!」
「確か…明日、打ち上げで焼肉だし頑張ろ!」
「肉と桜音のために頑張ろう俺」
ステージ発表の番がきて、先に先輩が盛り上げて中盤で俺らが出る。
そして、最後は3年の先輩が発表して部活の引退って流れ。
桜音見に来てくれてっかなぁ~…。
あ、でも笑ちゃんも来るんだった。
失敗なんてしたら後々、笑ちゃんにバカにされそうだから失敗出来ねーな。

