ギターの練習はやめたものの、そっから笑ちゃんの長い話しに付き合って寝たのは夜中の2時。
起きると俺のベッドに大の字で笑ちゃんが寝てて、なぜか俺は床。
身体中痛いんだけど!
「笑ちゃーん…起きろ…。遅刻するぞ…」
「んっ…まだ…まだ…」
「はぁ~……」
申し訳ないけど、笑ちゃんを置いて俺は部屋を出た。
朝からギターケースを担いで涼と二人で学校までを歩く。
俺が音楽室の前行くと見覚えのある後ろ姿。
「…桜音?」
「琥珀くん!…おはようございます」
「あ、はよ」
「今日は頑張って下さいね。そのっ…応援してますっ!」
「一番前で見ろよー?」
くしゃくしゃ頭を撫でてあげれば、頬をピンクにしてふにゃっと笑う。
小動物みたいでかわいいなぁ~…コイツ。
隣で涼は「羨ましい!」とだけ言って先に音楽室へと入ってった。
俺だけの桜音だからな。

