そう思って俯き気味に缶ジュースのプルタブを起こしてジュースを飲む。
しばらく水分を取ってなかったせいか、喉元を冷たいオレンジジュースが通るのがわかる。
「美味しい…」
「それはよかった。先輩、今日は髪巻いてないんだね」
「うん…お化け役だから乱れちゃうしね!」
「髪…巻いてない先輩もかわいいね。なんか子供っぽい」
「後輩に言われたくないなぁ~」
照れるよ…
蒼空くんはズルイ。
「んー……ほんとにかわいすぎ…ねぇ、キスしていい?」
「へっ?」
「間抜けな声も嫌いじゃないよ?…先輩大好き」
「あっ、うっ…蒼空くん…」
そのキスは頬にされた優しいキスだった。
どうやら唇はまだまだらしいね、蒼空くん。

