続☆意地悪な幼なじみの君に恋をした




日が傾き教室にオレンジの光が射し込んで来た時間。


「お疲れ様~!じゃあまたねサラ!」

「うん!またね~笑花」


お化け屋敷を終えてあたしとサラは、厚化粧を落としてからそれぞれの場所へ向かう。


あたしは駆け足で4階の1年生の教室へ行く。


まだ、ちらほら1年生が数人教室に残っていた。


「えーみか先輩♪」

「ん?あっ、蒼空くーん!」

「お疲れ様。はい、ご褒美」


あたしに手渡されたのは缶ジュース。


先輩が後輩に奢ってもらうなんて不思議な気分…。


でも蒼空くんの気持ちだから、ありがたくもらっておこう。


「ありがとう!」

「どういたしまして!かわいい先輩のためならいくらでも」

「そんなお世辞言ったって何も出て来ないわよっ」

「本音言っただけっスよ」


あたしの長い茶髪の髪に指を通して優しく微笑む蒼空くん。


あたしの顔が赤くなってるのは夕日のせいにしたい……。