ブランコに乗る蒼空くんの片手には、あたしがあげたチョコ。
美味しそうに食べてくれてる姿を見るのはかなり嬉しいね。
「まぁ~…笑花ちゃんの言い分もわかる。でも親も心配してくれてんだよ?」
「だって……琥珀には言わないであたしだけに…」
「逆に琥珀が中3の時に笑花ちゃんに対して、そう思ってただろうね」
「そっか…。受験生だから…」
「そうそう。だから心配してくれてる」
蒼空くんは、あたしより年下なのに年上に感じることがある。
大人だね…蒼空くん。
「えっと…じゃあ……家、帰ってみようかな」
「帰って、まずはちゃんと親と話すこと。わかった?」
「わかった。話して仲直りする!」
「笑花ちゃんなら出来る」
あたしは、蒼空くんに助けられて家に帰ること出来たよ。
あたしも少し考え方を大人にしないとダメだよね。
ありがとう蒼空くん。

