駅からかなり遠いサラんち。
バスとか乗り換えしてやっと着いた。
あ……連絡しとくの忘れてた。
でも、とりあえずマンションのインターホンを鳴らすとサラが出てくれる。
「ちょっと!どーした!?その荷物!」
「家出して来た…」
「いっ、家出って…とりあえず入りな」
「お邪魔しまーす」
サラの家は、お母さんと二人暮らしでお父さんは単身赴任中。
そのお母さんも仕事で帰って来れない時あるから、サラが一人暮らしみたいなもん。
「いつまで家出すんのさ。弟は知ってんの?」
「いつまでか分かんない。で、琥珀にはバレて知ってる」
「そっか…。ま、あたしは来てくれんの大歓迎だけどっ」
「やっぱ頼めんのサラしかいないよ~」
困った時は、いつでもサラが助けてくれる。
でも、いつまでもサラに迷惑かける訳にもいかないからね。

