とりあえず、郁理と彩葉ちゃんの話しを聞いて部屋に戻ると琥珀が部屋にいた。


「また郁理くんに怒られたの?」

「うっさいバカ…」

「図星か」

「ってか人の部屋だし出てってよー」


琥珀を部屋から追い出して、あたしは無意識に大きな鞄に荷物を詰め込んでた。


家が嫌なら出ればいいじゃん。


時間は夕方にでも、こっそり出てサラの家にでも行こう。


一通り詰めて、鞄を担いで部屋から出るとちょうど琥珀も部屋から出てくる。


タイミング悪っ!?


「え?笑ちゃん家出…?」

「それ以外何に見えるのよ」

「ちょっ、何やってんの?家出することなくね?」

「弟には関係ない。黙ってて」


リビングから玄関は見えない。


こっそりあたしは家から出てった。