文化祭のステージも終わり、最後に先輩に一人一言ずつ言って終わった。
俺らもあと2年後には、こうなってんだなぁ~。
少し寂しい雰囲気になりつつギターをケースに丁寧に片付ける。
「はぁ~……疲れた。桜音に会いたい」
「俺もサラ先輩に会いたいけど、笑花ちゃんと遊ぶからダメって」
「笑ちゃん最近、遊びすぎで彩葉ちゃんに怒られてんのに大丈夫か?」
「俺も美柚ちゃんにこないだ怒られたっ」
とりあえず、怒られた話しよりも桜音に会いたくて簡単なメールを打った。
まだ学校にいんのかなぁー。
ギターケースを持って玄関に行くと、小さく丸まって座ってる黒髪の女の子。
「桜音ちゃ~ん」
「琥珀くん!…お疲れ様です!私、ちゃーんと最前列で見てましたよ!わかりました?」
「あ、あぁ~わかった!ありがとな!桜音のおかげで頑張れた」
「よかったです♪」
桜音の笑顔は相変わらず疲れた俺を癒してくれる。

