俺らの番が来てステージに上がると、眩しいくらいのスポットライトと多すぎるほどの歓声を浴びた。
スポットライトの強い光のせいで観客の顔なんて見えない。
桜音が見に来てるのかもわかんない。
でも、桜音なら見に来てくれてるよな。
耳に響くギターの音が心地いい。
そいえば、郁理くんと奏真くんと美柚ちゃんで文化祭にバンド組んだって言ってたっけ……。
やっぱ一人でギター弾くより、友達と弾いてる方が何倍も楽しい。
俺らの発表が終わると交代で先輩がステージに上がる。
「俺、最初あの先輩に惚れて軽音部入ろうって決めたな~…懐かしい」
「この感動シーンで言うか、それ」
「だって涼だしな。琥珀が一番わかってんだろ?」
「まぁー確かに」
でも、今の涼の一番はサラ先輩だから大丈夫だろ。
他の先輩に目移りするはずない。

