アイス・チョコレート・ケーキ

ああ、これは幻覚だろうか?

自分は夢を見ているのか?

それともすでに死んでいるのか?

妻よ、子よ、もう逢うことは叶わぬのだろうか…

ヤーコフはアイスチョコレートケーキをむさぼり続けた。

ヤーコフは寒さだけではなく、空腹にも堪え続けていたのだ。

やがてアイスチョコレートケーキには、ヤーコフの頭がすっぽりと入るぐらいの大穴が空いた。

それでもヤーコフは、アイスチョコレートケーキを食べ続けた。