「こんにちは。交番の佐野と申します。早速なんですが、ウチの宮坂をご存じありませんか?」
数日後、今度高崎家にやって来たのは、まだ若く色白な巡査だった。細身で背が高い。
警察手帳の後に、宮坂の写真を見せる。
以前、宮坂が訪ねて来た時刻と、ほぼ同じぐらいであった。
「二、三日前に来られましたけど、何かありましたか?」
流石に自分のもとに警察官が、こんな風に何度も訪れた経験は、美咲にも無い。
美咲が玄関先で応対すると、佐野は写真を押し出した。
「行方不明なんです」
佐野は手帳を仕舞いながら、沈痛な面持ちで言った。
「ええ! 行方不明なんですか?」
声を上げた美咲に、佐野はなだめる様に、両手で押さえる仕草をする。
一度しか会ったことのない警察官だが、親身で愛想も良かった。佐野の様子を見ていると、宮坂のことが心配になる。
「どこへ行くとか、言ってませんでした?」
佐野が口をぽっかりと開けて、返事を待っている。
「地区外れの、確か、白河さんのお宅に……」
「白河? 白河という人物の家ですね」
「すぐ、そこですよ。植物が沢山生えている……」
「わかります。先ほど、チラっと見ました。ありがとうございました」
美咲が言い終わらないうちに、佐野は挨拶をし、急いで出て行く。そんな佐野の背中を、美咲は見送った。
数日後、今度高崎家にやって来たのは、まだ若く色白な巡査だった。細身で背が高い。
警察手帳の後に、宮坂の写真を見せる。
以前、宮坂が訪ねて来た時刻と、ほぼ同じぐらいであった。
「二、三日前に来られましたけど、何かありましたか?」
流石に自分のもとに警察官が、こんな風に何度も訪れた経験は、美咲にも無い。
美咲が玄関先で応対すると、佐野は写真を押し出した。
「行方不明なんです」
佐野は手帳を仕舞いながら、沈痛な面持ちで言った。
「ええ! 行方不明なんですか?」
声を上げた美咲に、佐野はなだめる様に、両手で押さえる仕草をする。
一度しか会ったことのない警察官だが、親身で愛想も良かった。佐野の様子を見ていると、宮坂のことが心配になる。
「どこへ行くとか、言ってませんでした?」
佐野が口をぽっかりと開けて、返事を待っている。
「地区外れの、確か、白河さんのお宅に……」
「白河? 白河という人物の家ですね」
「すぐ、そこですよ。植物が沢山生えている……」
「わかります。先ほど、チラっと見ました。ありがとうございました」
美咲が言い終わらないうちに、佐野は挨拶をし、急いで出て行く。そんな佐野の背中を、美咲は見送った。



