「よっしゃ!田中、今日は一緒に帰るぞ!」




「はぁ!?なんで?」




「なんでって………田中が好きだから?」




………だから、そういう事をサラッと言わないでほしい。




「………うん、いいよ」




……どうせ來斗は、誘っても無視だろうし。




たまには良いかな、なんて思うあたしがいた。





「マジ!?やった!」




あたしが答えると、柳瀬はすごく嬉しそうな顔をした。





「じゃあ放課後、教室で待っててな!」




「うん」






これで、良いんだ。




あたしは自分にそう言い聞かせ、また机に突っ伏した。