「……~ッ!?」










そう……、






我を忘れて床に這いつくばった結果。




彼女のスカートはめくりあげられ。




なんとも可愛らしい……


ピンク色のパンツを履いた



まさに、その名も


  『もも〇り』を…





   お披露目!!








「……へ、変態……ッ!」



スカートを直しながら、彼女はそう…叫んだ。




「……。見せられたこっちの身にもなって欲しいけど。」




「はあ?!」




「てか、アンタ床とオトモダチ?」




「……むむっ……。違うっ!ソコの下にお金を落として……。」




必死の弁解を試みるけれど、渡はしれっとした顔つきのまま……




「へー。」



さもどうでも良さそうに、自身の財布の中を…覗きこむ。





「…あれ。…10円足りない。」




それには羅衣もここぞとばかりに踏ん反り返って。




「10円を笑う者は10円に泣く…、よ。」





そう言って……、



さっき拾い上げた10円玉を…見せ付ける。




「あげよっか?」




「…………。」




「……たかが10円だもん。気にしないで?」



「あ、そう?じゃあ…」





渡が手を伸ばしたそのタイミングで……、


彼女はそれをひょいっと避ける。





「…アンタのおかげで私、すっかり変態のレッテル貼られてるんだよね。」



「…?違うの?」



「違うわ!(イラッ)…ねえ…、アンタの口から取り消してよ。誤解をといてくれるって約束するなら…、あげる。」



「…………。スミマセン。約束します。」



「…素直かっ。てか、気持ち篭ってな~い!」




「………。タカハシー、10円貸して。」




渡は羅衣を半ば無視して、友人へと催促する。





「…………。」




「……残念だったな。」




彼は手にした10円玉を見せつけて…、それを、自販機へと入れた。




『ガコン』と音がして…、コーラを手にした渡は、満足そうに微笑む。





「………。…ふん…。」




きまりの悪い羅衣は、すぐ隣りの自販機へと向かい…


やはり、同じようにお金を投入し始めるが。




「……あれ…?100円じゃ…ない?」



財布には、僅かに50円しか残っていない。