羅衣にはひとつ…、トラウマがあった。 それでも笑っていられるのは…、民子のおかげ。 唯一彼女の本質を知る民子が……ずっと側にいてくれたからだ。 『女の恨みは女に来る』 彼女は…… 身にしめて、そう思っている。 極力男と関わることを避け、 わざとガサツな女にもなった。 決して笑いかけるようなことも…しなくなった。 ひとつずつ、男から好かれる要因を自ら消していき…… 高校に入る頃には、すっかり現在の姿へとおさまった。 気の良い、姐御肌。 男より男らしい…… 頼れる存在。