「………。……なんか…、最近平和だねぇ…。」
ついには、民子までそう呟くようになった。
「何が？」
「突然の訪問とか……、面白いネタとか……、とんと無くなった気がする。」
「…………。いいじゃん、平和。」
「……。まあねー……。」
「たみちゃん、それよりさー、夏休みっ、一緒にどっか行かない？」
羅衣は…すかさず話題の変換を計った。
「……。『それより』、ねえ……。」
「………。何が言いたいの？」
「別に…。ただ、元気ないなあって。」
「…………。」
「夏休みね、…うん、いいよ～。どこに行く？」
民子は話題に乗ったフリして……、
頭の中で、考えを巡らせていた。
