「……会ってけばいいじゃん。」
「………。別に…。大丈夫ならいい。」
「そういうんじゃなくて。……フェアじゃない気がするから……。」
「……………。」
「…俺、全部話したよ、一ノ瀬に。」
「………。」
「お前ばっか悪者になってるようで…逆にムカつく。正義きどりかよ?」
「………。なんだそれ。」
「選ぶのは…あいつなんだ。不戦勝とか、有り得ない。」
「は?」
「……好きな癖に。」
「…………。」
「戦ってみろよ、俺と。」
「………。」
「なんでもクールにやり過ごして…、少しくらい躍起になってみればいいじゃん。でないと俺……、遠慮なく一ノ瀬もらうよ?」
「………。無理だろ、それ。」
「あ?」
「なんだ、せっかく敵に塩送ってやったのに……、案外モタモタしてるな。」
「……え。」
「……バスケも、あいつのことにせよ……、負ける気しねーんだよ、バーカ!」
「…なッ……」
高梁が反撃しようか口を開きかけたと同時に……。
渡はガラリと保健室の扉を開ける。
「………。馬鹿はどっちだよ…。」
高梁はふと笑って。
あとは何も言わずに……
その場を後にしたのだった。


