「あ、自己紹介してなかったね。望月わらびです」


 「どうも、滝本ちえりです」


 彼女がにっこりと微笑みかけてきたので、私も思わず微笑み返してしまう。


 彼女の柔らかい雰囲気に何故かほっこりした気持ちになってしまう。


 彼女の発する不思議な魅力にぼぅとしていると、


 「ちえりちゃん、今、ちょっと時間ある?」


 「え?・・・はい」


 「じゃあ、アイスクリーム食べに行こうよ!」



 私はわらびちゃんの後についてアイスクリーム屋さんに来た。


 私の通う学校とは反対の出口から降り、住宅地の中を進むと丸太作りのロッジ風のお店に辿り着いた。


 わらびちゃんはこの近くに住んでいて、このアイスクリーム屋さんに中学生の頃から来ているのだと教えてくれた。


 友達のお父さんとお母さんが経営してるのとわらびちゃんは嬉しそうに話した。


 彼女の人懐っこい性格のせいかアイスクリーム屋さんに着く頃にはすっかりわらびちゃんの持つ魅力の虜になった。


 何てかわいい人なの!彼女はきらきらした笑顔を見せてちえりちゃんってかわいい名前だね!と私に話し掛けてくる。


 重そうな木の扉を開けると赤と白のストライプのエプロンをつけた丸々太った愛想のいいおばさんが出迎えてくれた。


 「あら、わらびちゃんいらっしゃい」