恋するplants



 「お誕生日プレゼント届けてくれたみたい。ちゃんと電話しとけよ」


 「何時頃来たの?・・・まだその辺にいるかな?」


 「だいぶ前だから、もう帰っちゃったと思うけど・・・」


 そっか・・・残念。


 兄から可愛らしくラッピングされた袋を渡された。


 自室に戻り、ラッピングを解く。


 そこにはイチゴちゃんに頼んでいた人形劇の人形と、毛糸で編まれたバラの花のコサージュと、スパークリングワインが入っていた。


 袋の底に手紙が入っていた。


 (楓くん お誕生日おめでとう! 今日という日が楓くんにとって素晴らしい日になりますように。20歳を記念して、お酒を贈ります。 *飲みすぎ注意  いちこ)


 飲みすぎ注意ってべろべろになって店に来たイチゴちゃんが言うなよ・・・手紙を仕舞うと何故かほっこりとした気持ちになった自分がいた。




 ★



 「もしもし?」


 「あ、今、大丈夫?ごめん、ずっと電源切ったままで・・・」


 「いいの、プレゼント受け取ってくれた?改めまして、お誕生日おめでとう」


 「ありがとう」