恋するplants



 「なんか、合わせたみたいに同じ服だね」


 茉雪の格好を見てそう言うと、彼女は苦笑した。


 茉雪と足並みを揃えて遊園地のエントランスへと向かう。


 家族連れやカップルが流れになって遊園地へと向かっている。


 エントランスに池見先生を発見した。


 「ぼたん」


 池見先生が僕らに気付いて片手を上げた。


 隣にいる女の人もこちらを見た。


 彼女が池見先生の彼女?なのだろうか。


 「初めまして~、夏木百合って言います」


 今日のメンバーが揃ったところで池見先生の隣の女の人が自己紹介を始めた。


 寒くないんだろうか?と思うくらいに短いスカートに気合いの入ったメイク。


 無理して出しているような甘たるい声と僕を品定めするように這う視線も、苦手なタイプだと直感した。


 池見先生ってこういう人がタイプなのか・・・


 「秋川楓です。茉雪とは同じ大学の同じ学部で、高校から一緒なので、池見先生のことも覚えています」


 「あぁ・・・」