「お酒飲んでたんじゃ?」


 「ノンアルコール」



 
 その後、池見先生は久しぶりに会った元生徒を自宅へと招待した。


 車を走らせて向かった先が自宅なんて・・・犯される!と思ったものの、池見先生の開けたシャンパンで悪酔いし、嘔吐した私を彼はずっと介抱してくれた。


 それから一気に距離が縮まり、いつの間にか名前で呼び合うようになり、たまの週末に彼の家に泊まったり、そんな関係がずっと続いている。


 一線を越えたことはない。


 友達以上恋人未満?生徒と教育実習生だったことが蓮の頭にはあるのかもしれない。


 蓮は恋人とは呼べないけれど、一緒にいると楽しくて、何でも包みこんでくれる優しさを持った特別な存在だ。