★
プラネタリウムの椅子に座り、丸く作られた空を見ている。
ゆっくりと流れる音楽と心地いいアナウンスがまったりとした気分に
してくれる。
「ぐがぁー、ぐがぁー」
ロマンティックな気分に浸ってる時に、隣でありえないくらいのイビキが聞こえてきた。
檜が爆睡している。
周りからクスクスと笑う声が聞こえる。
恥ずかしくて檜を肘でつついた。
檜はがばっと起きて辺りを見渡して、自分がプラネタリウムに来てることを確認らしい。
深々と椅子に座り直した。
と、思ったのもつかの間、ぐーぐーとまた寝息を立てていた。
プラネタリウムに来たいって行ったのは私だけど・・・
檜が毎日バイトしてて忙しいのは知ってるけど・・・
私だって久しぶりのデートだから楽しみにしてたのに・・・ひどいよ。
上映が終わり外に出る。
久しぶりのデートなのに落ち込んでてどうする。
楽しまなきゃ!
「お腹すいたね、何食べようか?」

