中学時代、サッカーをしていた檜の体はしなやかで筋肉もほどよくついていた。
付き合って1年、檜の裸を何度も見たけれど、最近また痩せたみたいだ。
背骨が浮いて見え、肩幅も以前と比べると小さくなった。
「なんか、また痩せた?」
裸のまま檜の背中に抱きついた。
「そうかな?」
檜はこちらを振り向き、1回じゃ足りない?とニヤニヤしながら訊ねる。
「・・・バカ、夏休みに入ってから毎日バイトばかりしてるからだよ、それも朝から晩まで」
たまの休みも、檜のお母さんが外出中にこうやって檜の部屋に忍び込む感じだし・・・私は檜ともっと、プールに行ったり映画を見たり外に出掛けたいのに・・・
「昨日、わらびの家に行って来た。草香家のキャンプ楽しかったって言ってたよ。きのこも来ればよかったのにって」
「しょうがないだろ?急にバイトが辞めちゃってその分、俺のシフト増えちゃったんだから。この間も新人の子、急に腹痛いとか言って来ないし」
そんなにバイトばっかで将来はラーメン屋にでもなるつもり?
それとも私と会うより、お金を稼ぐ方が大事なの?
そう檜に訊いてみたいけど、怖い。
面倒くさい女と思われたくないし、私には檜に秘密がある。
唇を噛んで下を向く。
檜は仕方ないなという風な笑みを浮かべ、

