「何?」って聞きたかった。 でも、遠くのほうから小野さんが来るのが見えて、怖くなって逃げた。 それからも、小野さんのことが怖くて、悠貴を避け続けた。 話をしないようにした。 そんな日が何日も続いた時、ある日の放課後メールで悠貴に呼び出された。 『話したいことがある。4時15分に視聴覚室で待ってる』 たったそれだけのメールだった。