悠貴の家に到着すると千秋が一呼吸おき、インターフォンを鳴らした。 「はーい」 扉の奥から聞こえる悠貴のお父さんの声。 やっぱり怖い。 手足が小刻みに震えるのがわかる。 すると千秋が手を握って「大丈夫だ」と言ってくれた。 不思議と震えは消え、真っ直ぐ前を見ることができた。