「俺の肩掴んでろよ」
「はーい」
ホテルの設備の水道を使って、燈弥が私の足を洗ってくれる。
「足小さくね?何センチ?」
「23.5だけど…」
「マジか」
23センチって、そんなに小さいかな?
「よし、砂取れた」
「ありがとう……あ、私タオル持ってきてない…」
「そうだろうと思って持ってきた」
さすが燈弥…。
っていうか私、燈弥にやってもらってばかりだ…。
これじゃ恋人じゃなくて、妹の立場だよ。
「ほら、行くぞ」
靴を履いてホテルに戻り、そのまま食事会場に向かった。
さっき親達は先に行ってるってメールがきてたから。
食事はバイキング方式で、ちょっと食べ過ぎちゃった。
もちろんデザートも食べたけど。
「さて、明日はどこ行くー?」
「どうしようか?花音行きたいとこある?」
「んー、これといっては…朔弥は?」
「俺もないな」
ということで、明日は皆自由行動に決まった。
予定くらい立ててから旅行の計画をしたらいいのに。
いつも何も考えないで行動するんだから、この親達は……。
「まりあ達はホテルのプールに行ったら?スライダーとかあって大きいみたいだし」
へー…そんなに大きいプールなんだ。
「行く?プール」
「うん!行きたい!」
せっかく水着かったしね。
使わないのはもったいないでしょ。



