「どこに行くの?」


「あれ?まりあちゃん聞いてなかったのか?」



「言い忘れてたんだ。ごめんごめん」



お父さん、軽い…。

軽すぎるよ…。




「海があってプールもあるホテルに行くのよ。贅沢でしょ?」



だからこの間水着買わされたのか、私…。


「3時間くらいで着くかな。朝早かったし、寝ててもいいよ」




朔弥くんはそう言ってくれたけど、まだ眠くならないし。


そのうち眠っちゃうかな…。



一番後ろの座席に座っている私。

隣には、肘掛けに肘をついて窓の外を見ている燈弥がいる。


そんな姿も絵になるからズルい。