SIDE音々
初めての授乳が済んで
新生児室から出ると、
もう帰ったと思っていた八起さんが立っていた。
二人で、新生児室を覗き込みながら、
八起さんに問いかけた。
「それで決まったんですか?赤ちゃんの名前。」
「うん。「なな」なんてどうだ?」
「数字の7はラッキーセブンだろう?
俺は八起だし、いいと思わないか?」
「ちょっと待ってください。
そしたら、
八起さんは起きるからおめでたいですけど、
この子7回も転んじゃいます。
転んでばっかじゃ可愛そうですよ?」
「そうか、転ぶのはまずいな…
でも、いいと思わないか?
なな、ねね、ここ。」
また字を並べたいのね?
それにしても、
ななが先に来るのはちょっと複雑。
八起さんのことだから、
一生懸命昨夜考えてたんだろうし、
あからさまに否定するのちょっとよね。
「そうですね、
呼び名は、ななちゃんになるように、
ななみ、ななか、ななこ、ななえ、ななお…
ああ、いいかも。
七恵(ななえ)なんてどうですか?
たくさんのことに恵まれる子いうのは?」
「まさにラッキーセブンだな!
よし、そうしよう。
『 七恵 』お前は七恵だぞ。」
赤ちゃんはふにゃと笑った。
八起さんもそれ見てふにゃんと笑った。
初めての授乳が済んで
新生児室から出ると、
もう帰ったと思っていた八起さんが立っていた。
二人で、新生児室を覗き込みながら、
八起さんに問いかけた。
「それで決まったんですか?赤ちゃんの名前。」
「うん。「なな」なんてどうだ?」
「数字の7はラッキーセブンだろう?
俺は八起だし、いいと思わないか?」
「ちょっと待ってください。
そしたら、
八起さんは起きるからおめでたいですけど、
この子7回も転んじゃいます。
転んでばっかじゃ可愛そうですよ?」
「そうか、転ぶのはまずいな…
でも、いいと思わないか?
なな、ねね、ここ。」
また字を並べたいのね?
それにしても、
ななが先に来るのはちょっと複雑。
八起さんのことだから、
一生懸命昨夜考えてたんだろうし、
あからさまに否定するのちょっとよね。
「そうですね、
呼び名は、ななちゃんになるように、
ななみ、ななか、ななこ、ななえ、ななお…
ああ、いいかも。
七恵(ななえ)なんてどうですか?
たくさんのことに恵まれる子いうのは?」
「まさにラッキーセブンだな!
よし、そうしよう。
『 七恵 』お前は七恵だぞ。」
赤ちゃんはふにゃと笑った。
八起さんもそれ見てふにゃんと笑った。



