私が素直に喜ばなかったのを不審に思ったのか、茶髪の少年は少し眉を顰めると、直ぐに明るい笑顔を浮かべた。 「俺は、曽根倉 慶(そねくら けい)。宜しくな。」 その言葉と共に差し出された手を、私は ゆっくりと握った。 「私は桜 海崎。宜しくお願いします。」