元居た屋上へ戻り、椎名は空を見上げた。 海崎の泣き顔が、頭から離れない。 彼女は忘れているようだが、俺は昔、海崎に会った事が在る。 この町に戻って来たのは……彼女に会いたかったからだった。 同じ高校で、同じクラスだったのには、驚いたが。