「相手は……。」 そう言って、曽根倉君は身を乗り出す。 同じような格好を する舞ちゃんと葵ちゃんに吊られて、私も前屈みに なる。 曽根倉君は、周りに聞こえないよう、囁いた。 「…………椎名、だろ?」 その言葉に。 私は思いっ切り、目を見開いたのだった。