「なぁ、海崎。」

いつもの面子で お昼を食べていた時、突然 曽根倉君が私を、神妙な面持ちで見つめた。

「なぁに?」

「お前さ…………
誰か、好きな奴でも出来たの?」

その言葉に。

私の顔が ぼっと、赤く染まった。

「な、ななな、何で……。」

私は やっとの事で それだけ言った。

驚いているのは、私だけじゃない。

舞ちゃんと葵ちゃんも、少し顔を赤くして、曽根倉君を見つめていた。

「だって お前、急に綺麗に なったから。」

「えぇっ!?私、お化粧とか してないよ!?」

慌てて否定すると、曽根倉君は苦笑した。

「そうじゃなくてさ、雰囲気が。」

私は、益々 顔が赤くなるのを感じる。

それを見た曽根倉君は、楽しそうに笑った。