見学を していた女子達は声を出すのも忘れて、喰い入るように、椎名君を見つめている。

いつもは無表情な顔に、ほんの少し楽しさを滲ませて。

彼は、走り出した。

長い銀髪が彼の後ろを付いて行く。

まるで、彼の瞳の奥底で燃えている――。

――熱い焔のように。