そして放課後。

私は翔織が住むアパートの前で、うろちょろ していた。

連絡も無しに来ちゃったけど、迷惑じゃなかったかな……。

不安に なって、今からメールでも してみようかな、なんて考えてたら。

「きゃっ。」

不意に肩を ぽんっと叩かれて、悲鳴を上げてしまった。

振り返ると、にやにや笑う友達3人。

一瞬 呆気に取られて、それから私は顔を真っ赤に した。

「もぅっ!つけてたでしょ!?」

「わりぃ わりぃ。椎名ん家、知りたかったんだよぅ。」

曽根倉は お茶目に笑う。

「も〜……。」

失態だ。

跡を つけられて、翔織の家の場所を、教えてしまうなんて。

うなだれる私に、舞ちゃんが訊く。

「行かないの?」

「連絡してからの方が良かったかなぁって、不安に なっちゃって。」

「何 言ってんだよ。こんな可愛い彼女が見舞いに来てくれて、迷惑だなんて言う奴 何処に居んだよ?」

曽根倉君は そう言って、私の背中を押した。