メールの通り、翔織は学校に来なかった。
1限が終わると、舞ちゃん達が やって来た。
「海崎、おはよっ。……椎名は?」
「お早う……風邪ひいちゃったって……。」
私の答えに、曽根倉君は苦笑した。
「あいつ昔っから躰 弱いからなぁ。」
「え"っ、弱いの?意外。」
葵ちゃんが顔を顰める。
すると曽根倉君は、悪戯っぽい瞳で、私にウインクした。
「行くんだろ、お見舞い。」
「え、うん。」
「俺達も連れてけよー。」
「えっ、駄目だよ!!」
この前 翔織に釘を刺されたばかりの私は、ぶんぶんと、首を横に振った。
「ちぇ〜。」
曽根倉君は唇を尖らせると、舞ちゃんと葵ちゃんの肩を がしっと掴み、自分の席の方へ歩いて行ってしまった。