「漢字とかわかんないから、たちばなさん打ってよ」 「あ、はい...」 言われるがままに名前を打っていく。 そのときに、無意識に下の名前も入れてしまった。 「...絵梨......」 「え?」 「立花 絵梨って言うんだね」 「え、なんで下の名前...」 「だって入れてくれてるもん」 ほら、といってみせる彼。 その画面には、たしかに“立花 絵梨”と表示されていた。