30代後半ぐらいだろうか。 短髪の男の表情はかたい。 ......気がつけば、俺はその男を殴っていた。 「ぅあぁぁっ...!」 1発殴っただけで、その男は弱々しい悲鳴をあげて逃げていった。 「......」 俺はなにをしてるんだろう。 いつの間にか地面におちていたカバンを手にとり、くるりと振り返って家へと向かった。