君色【完】









女の人の言葉を聞きながら、あたしは人だかりを見つめていた。



...その中に、誰がいるの?


あたしは、導かれるように人だかりのほうへ足を向かわせる。





誰がいるの?...その答えは、もう頭の中ではわかっていた。
だけど、わからなかった。




「......」