「あ、ありがとうございます。 でも、お気遣いなく。」 「いえいえ。15年ぶりのお客様ですから。 それに…いえ。何でもありません。」 「どうしたんですか?」 「いえ…図々しいと思いますから…」 「……旦那ってことですか?」 「え…まあ、はい。そういうことだと思いましたが… やはり、山縣様もご結婚なさっていますよね。」