「あの、さ……悠?もしあれならこれ、読んでみろよ」 しょーたはそう言うと ベッドの下から一冊のマンガを俺に手渡した。 「『お兄ちゃん、大好き』って……」 俺はそのタイトルと表紙の絵を見て苦笑い。 そこには黒髪の真面目そうなそれでいて可愛らしい男が、少し顔を赤らめながら 茶髪のイケメンさんに抱きつかれていた。 「……ちょっと読むから待て」 俺は2人にそう告げ、 未知の世界へと足を踏み入れた――。