ガラスの靴をもう一度



「あ~あ。次は私が社長室に行きたいなぁ」

ボヤく原田さんに、私は横目で突っ込んだ。

「どうして、そんなに行きたがるんですか?まさか、社長目当て…?」

若くてイケメン社長。

言うまでもなく、雅貴は人気がある。

だからといって、いくら原田さんでも、それは許さないわよ。

だけど意外なくらい、興味なさそうな答えが返ってきたのだった。

「社長目当てなんかじゃないわよ。私はミーハーな皆とは違うの」

え?

じゃあ、まさか…。

「真木さん目当てとかいうんじゃないですよね?」