私たちの関係を良く思っていない崇史さんがいる時は、例え仕事上として訪れるとしても身構えちゃうのよね。

唇を離すと、雅貴は資料を受け取った。

「ありがとう、萌。重かったろ?」

「ううん、全然。それに、ここに来れるのは嬉しいもの」

優しい笑顔の雅貴に癒されていると、

「それにしても、同じ会社に就職してくるなんて、3年経った今でも理解出来ませんね」

背後から崇史さんの声がした。