聞きたくても聞けない。 言いたくても言えない。 それは、雅貴を失いたくないから。 気になるのに、知らない振りをしていれば、雅貴はずっと側にいてくれるんじゃないかって…。 そんな風に思ってしまう。 もどかしい気持ちを持ちつつ、雅貴を完全に拒絶する事なんて出来ない。 その日の夜、雅貴は私を抱きしめたまま眠りについたのだった。